大阪案件2

2003年8月1日
■ 4日目(木曜日)
朝、開発リーダー暴走。
 
問題ファイルの開発者と面談。
おおおい。犯人探しはしないって、謝罪の方向で行くって昨日話し合わなかったか?
 
すると、さらなる事実発覚。
 
 
開発者「問題のファイルが吐き出す日報…先日の日報だけ月曜日の早朝に操作されてるんです」
 
 
Temと開発リーダー「それを早く報告せんかーーーーい!」
 
 
 
日曜日に出勤したオペレーターが、作業を忘れたのかなんなのか分からないが、「日曜日の日報」を忘れた。
月曜日の早朝にそれに気づき、慌てて「日曜日の日報」を出している。
 
そう、「日曜日の日報」が「月曜日の早朝」に出されている。
 
 
もちろん、当日のではない日報は出せない。
出すためには……日付を取得している処理を改ざんする必要がある。
 
 
 
日曜日のオペレーター担当は?
 
クライアントA。
 
日報の作業者名の欄にはなんて名前が?
 
クライアントA……
 
 
一気にクライアントが怪しくなった。
 
 
そして、月曜日の朝、バグだって騒いだのは?
 
 
……クライアントA。
 
 
開発/運用/潤滑「あ・の・や・ろ・う〜〜〜!!!」
 
 
 
昼、日報周りと作業が行われたサーバから「証拠」探し。
だけど、納品を済まし、「もう書き換える事はない」ファイルはバックアップにはいっておらず…。
 
開発「だめだ…状況証拠は山のようにあるのに…」
 
運用「お前の部下だろ?助けるためには証拠が必要なんだよ」
 
Tem「でも、ファイルは残ってないし…クライアントAが作業したって証拠だけでもあれば…ん?」
 
 
開発/運用「それだ!!」
 
 
問題のサーバのログイン記録と、コマンドの履歴(history)を探す。
 
 
Tem「あああ、ダメだ〜。バックアップも最新に書き換えられてる…」
 
開発「いや!ミラーサーバがある!……ハズ」
 
 
 
そして、見つけました。
クライアントAが、「ログインして、エディター(編集)を開いてるコマンドログ」を……。
 
 
にゃろう、思いっきり隠蔽工作してる。
別サーバからログインして、リモートで書き換えたり、当時の syslog を消そうとしたりしてる。
 
root 権限のない一般オペレーターが消せるわけなく…「そこだけ」無事に発見できた。
でも、立派な証拠だ。
問題のファイルの書き換えを行った証拠のログだ。
 
 
プロジェクトリーダーに電話。
 
証拠は見つかったけど、相手はクライアント。
ヘタな事は言えない。
 
 
 
リーダー「即刻、それを出そう。営業を一人そっちにやる」
 
Tem「ですが、すでに『原因/影響範囲/対応策』を提出しています」
 
リーダー「それでクライアントの親玉には報告されている…か」
 
Tem「はい。後手に出しても、上にあげられない恐れがあります」
 
リーダー「先に出したのは正式文書なんだよな…」
 
 
Tem「はい。…残念ながら」
 
 
そう、じつはすでに「非を認めてしまっている」のだ。
 
 
夜、食事。
 
 
Tem「よく、開発担当者と面談できましたよね…すごい勇気」
 
開発「そりゃ、あいつがバグを隠すわけないし、まして改ざんなんてな…」
 
 
私にこんな真似が出来るだろうか。
グループのメンバをそこまで信用できるだろうか……。
 
もしメンバが改ざんしてたら?
それを、かばう or リーダーとして責める事が出来るだろうか……。
 
 
 
む……無理(涙)
 
 
■ 5日目(金曜日)
私のミスといえば、相手の怒りに負けて、謝罪をしてしまった事だ。
 
ああうう。
かと言って、先にこれを見つけててもクライアントの一人を槍玉にあげられるか?
 
それもまた微妙(涙)
めちゃめちゃ夢見の悪いまま朝を迎える。
 
 
朝、運用リーダー切れる。
クライアントAに
 
「何を運用していたんだ?」
 
と言われたらしい。
 
 
開発/潤滑もキレた。
 
 
昼、クライアントの親玉に直接「証拠」を提出。
クライアントの親玉は、お茶をシバきに行く、甘党の人だ。
場所は喫茶店。
 
Tem「こういう物があります」
 
しばらく目を通した後、クライアントが一言。
 
 
「私は、彼の代わりに謝罪しなくてはあかんな…」
 
 
午後から、弊社営業が来る旨を話す。
理由は、先日、彼が出した「損害請求」の件で……。
クライアントはため息をしてから
 
 
「会う必要はない。何かうまいものでも食って、帰ってもらってくれ。彼には私から言うとく」
 
 
 
さすがのクライアントも神妙。
私としても、こんな槍玉にあげるような物は出したくなかった。
 
でも、見つからないと思って運用にイヤミを言うような人を野放しにするつもりはない。
 
それに、こんなもの、正式文書で出したくなかった。
 
 
クライアント社の為にも、弊社の為にも。
 
  
「(ケーキ)食べ終わるまで、待っててくれてありがとな。うまかった」
 
 
 
お互いの会社の信用問題になる。
関係がギスギスするのは、これから残る運用グループの事を考えてもよくない。
 
 
腹が立つし、一発ぶん殴りたい気分でいっぱいだけど……今回の事は不問となった。
 
 
 
運用と開発のリーダーにその旨を話し、本社のおエライ方への報告の為、一度東京に帰る。
 
 
 
つ……疲れた………。
 
癒して、師匠(涙)
# いや、呼ぶのは将軍だろ?
 

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Tem

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