おうちに帰りたい

だらだらしたい。


■ え？
「教えて」と「やって」の区別が出来ない、不遜な態度のシンさん。もうじき還暦。

そんなシンさんから質問…と言う名の丸投げ依頼が来て。
調べてみたけど、スクリプト側の問題らしく私には分からない。

スクリプトの中身…まで追っかける義理も無いので「分かりません」とキッパリ。
微妙に「使えないな〜」的な事を言われてカチンと来つつも。


「担当の人が出来ないんですから、私になんてとてもとても〜」


と、自分を卑下しつつ、暗に「担当の貴方に出来ない仕事なんて、無理」と言って。
自席に戻る。

それから、放置。

すると、シンさんウロウロし始めた。
独り言も激しくなる。
立ったり、座ったり、コーヒー淹れたり、座ったり。
歩いたり、止まったり、床のゴミを拾い始めたり、タバコに行ったり。


……座れ。とりあえず。(うぜぇ)


しょうがないので、調べる。
自分の仕事が進みません。

それでも、自分の仕事に集中する為。
ウロウロするシンさんを止める為。
何より、そんなシンさんと Temのやり取りを見て、申し訳無さそうにしている社長の為。
# 可愛いオッサンです


やりますか。


で、grep と言うファイルの中身を検索するコマンドで、該当文字列を探す。
1つ出てきた。

て、これシンタックスエラーやん。


……シンタックスエラー ＝ 打ち間違い。



Tem「……………これ、"test" が "text" になってます」



それだけ言って、自席に戻る。
シンさんはアレコレ言ってるけど、「ありがとう」だけは言わない。
やれやれ、困った人だ。


そんなシンさんが、おもむろに電話をかける。


シン「あ〜、もしもし？お世話になっております、××のシンです」


ああ、発注元 (クライアント) に報告するのかな。
でも、データ入力を間違えて止まってたんだから、お待たせしました…かも知れない。


シン「打ち間違いがありまして…探すのに時間かかっちゃいましたよ」


探したのは私だし。
時間はかかりませんでしたよ？


ハシ「これ、自動で直すようにして下さいよ」


……。

………。


えええええええええええええええええええ！？


ご、ごめんなさいは？
まず軽くでも良いから謝罪は？

こういうのは謝ってはいけない…みたいな時もあるから一概には言えないけど。
けど〜、人間としては…と言うか人付き合いとしては、謝ろうよ…。
自分のタイプミスで止まってたんだし。


そこで逆ギレしちゃ駄目でしょ〜。
第一、プログラムの打ち間違いを修正するようなソフトって、ありえないと思う。
メッセージで「どこにエラー」とは出ているんだから、そこを見て、直すようにしようよ。
しかも、入力した内容を勝手に直すような機能、怖いヨ。Hey！Yo！


私の中で、ますますシンさんが不思議なキャラになっていく。